天気の基礎知識 | 学科  ボート免許の取り方 

第5課 気象・海象
5-1 天気の基礎知識

1 天気図の見方
天気図(地上天気図)には、各地で観測した天気、気圧、気温 風向、風力や高気圧、低気圧、前線の位置、及び等圧線などが描かれている。
(1)天気記号
快晴・晴・曇・雨・雪・霧
(2)風
1)天気記号に付いた矢の向きが風向を表す。風が吹いてくる方向に矢が突き出している。
2)矢羽根の数が風力(気象庁風力階級)を表す。
(3)気温
天気記号の左上の数字で、摂氏の度数を表す。
(4)気圧
単位はhpa(ヘクトパスカル)で標準は、1013hpaである。
(5)等圧線
気圧の等しい点を結んだ線をいう。
(6)高気圧
数本の等圧線でほぼ円形又は楕円形に囲まれ、内側へいくにつれて、周囲より気圧が高くなっている部分を高気圧という。北半球では時計回りに等圧線と約30度の角度で中心から外へ向かって風を吹き出している。したがって、高気圧の中心部では下降気流が発生し一般的に天気はよい。
(7)低気圧
数本の等圧線でほぼ円形又は楕円形に囲まれ、内側へいくにつれて、周囲より気圧が低くなっている部分を低気圧という。北半球では反時計回りに低気圧の中心に向かって周囲から風が吹き込む。したがって、中心部では上昇気流がおこり雲が発生するので一般的に天気は悪い。
(8)前線
温度や湿度の異なる気団(空気の固まり)が出会った場合、二つの気団はすぐには混ざらないで境界ができる。境界が地表と接するところを前線という。
1)寒冷前線
突風や雷を伴い短時間に強い雨が降る。前線が接近してくると南から南東よりの風が通過後は風向きが急変し、西から北西よりの風に変わり、気温が下がる。
2)温暖前線
近づくと気温、湿度は次第に高くなり、時には雷雨を伴うときもあるが、弱い雨が絶え間なく降る。
2 風力と波高の判断
(1)風
1)風と気圧
風とは、空気の水平方向の流れをいい、風向と風速で表す。空気は、気圧の高いほうから低いほうに向かうが、この流れが風である。等圧線の間隔が狭いほど風は強く吹く。
2)風向
風向は、風が吹いてくる方向で、例えば、北の風とは北から南に向かって吹く風をいう。
風向は360度を16等分し、北から時計回りに北→北北東→北東→東北東→東のように表す。
3)風速
風速は空気の動く早さで、m/秒又はノットで表す。風は必ずしも一定の強さで吹いているわけではなく、天気予報などで単に風速といえば、観測時の前10分間における平均値である。最も強く吹いたときを最大瞬間風速という。
4)海陸風
日射の強い熱帯地方で発生しやすく、日本では日差しの強い夏に発生する。日中は、暖まりやすい陸上に向かって風が吹き、夜間は、冷めにくい海上に向かって風が吹く。風が入れ替わるときには、ほぼ無風状態になり、「朝凪」「夕凪」と呼ばれる。
5)風力に対する判断
小型船舶の場合、船の大きさやモーターボート、ヨットなどの種別により変わるが、小型ボートでは、風力4以上での航行は避けたほうが無難である。
6)風力
風力は、気象庁風力階級(ビューフォート風力階級)により、風力0から風力12までの13階級で表す。気象庁風力階級表
風力階級
陸上における状態
海上における状態
風速(m/s) ノット
1
静穏、煙はまっすぐ昇る

風見には感じないが、風向きは煙のなびきでわかる

鏡のような海面

うろこのようなさざ波できているが、波頭に泡はない。

0.0~0.2 <1 0.3~1.5
2
顔に風を感じる。木の葉が動く。

風見も動き出す。

小さい小波ができている。波長は短いがはっきりわかる。

波頭は滑らかに見え、砕けていない。

1.6~3.3 4-6
3
木の葉や細かい小枝が絶えず動き、軽い旗は開く。
大きい小波ができている。波頭が砕け始め、泡がガラスのようにみえる。ところどころに白波が現れることもある。
3.4~5.4 7-10
4
砂ほこりが立ち、紙片が舞い上がる。小枝が動く。
小さい中波ができている。波長は3よりは長く、白波がかなり多い。
5.5~7.9 11-16
5
葉のあるかん木が揺れ始める。池または沼の水面に波頭が立つ。
中くらいの波で波長は4より長く、一層はっきりしている。
白波が沢山立っている。(しぶきを生じていることもある。)
8.0~10.7 17-21
6
大枝が動く。電線が鳴る。傘はさしにくい。
中波の大きいものができ始める。至る所で、波頭が白く泡立ち、その範囲は5より一層広い。(しぶきを生じていることが多い)
10.8~13.8 22-27
7
樹木全体が揺れる。
風に向かって歩行が困難となる。
波は6より大きく、波頭が砕けてできた白い泡は、筋を引いて風下に吹き流され始める。
13.9~17.1 28-33
8
小枝が折れる。風に向かって歩けない。
大波のやや小さい波で、波長は長い。波頭の端は、砕けて水煙となり始める。泡は、はっきりした筋を引いて風下に吹き流されている。
17.2~20.7 34-40
9
人家にわずかな損害が起こる。トイが取れ、煙突が倒れ、瓦がはがれる。
大波。泡は濃い筋を引いて、風下に吹き流されている。
波頭は、のめり、崩れ落ち、逆巻き始める。しぶきのため、視程が悪いこともある。
20.8~24.4 41-47
10
陸地内部では珍しい、樹木が根こそぎになる。人家に大損害が起こる。
波頭が、長くのりかかるような非常に高い大波。大きな固まりとなった泡は、濃い白色の筋を引いて、風下に吹き流され始める。海面は全体として白く見える。波の崩れ方は、激しく、衝動的である。視程は悪い。
24.5~28.4 48-55
11
滅多に起こらない、
広い範囲の破壊を伴う
山のような高い大波。中小船舶は、一時波の陰に見えなくなることもある程の大波。海面は、風に吹き流された
長い白色の泡の固まりで完全に覆われている。至る所で波頭の端が吹き飛ばされて水煙となり、視程が悪い。
28.5~32.6 56-63
12
被害はいよいよ甚大 大気が泡としぶきとで充満している。海面は吹き飛ぶしぶきのために、完全に白くなっている。視程が著しく悪い。
32.7以上 64-52

(2)波

1)波の発生
①波は風によって発生する。
②波の発達は、風力、吹続時間、吹続距離及び風の息の大きさによって決まる。風力が強いほど、吹く時間が長いほど、吹く距離が長いほど、息が強いほど、大きな波が発生する。
2)波の要素
①波高
波の山と谷の高低差。
②波長
波の山から次の山まで、または、谷から次の谷までの水平距離。
③波向
波の来る方向で風向と同様に16の方位で表す。風浪の方向は風向とほぼ一致するが、うねりの方向は風向とは一致するとは限らない。

3)波の種類

①風浪
その場所に吹く風によって作られた波
②うねり
風波が発生地点から遠くに伝わってきたもので、波長の長い波
③磯波
波長の長い風浪やうねりが、沿岸に近づき水深が波長の1/2のところまでくると波形が変形しはじめ、頂上が鋭くなりやがて安定を失って崩れる波で、小型船舶にとって非常に危険な波である。
④三角波
進行方向の異なる複数の波がぶつかりあってできる波長の短い尖った不規則な波で、小型船舶にとって危険な波である。

3 観天望気

  • 雲や空模様を見て天気を判断することを観天望気といい、狭い範囲における天気予測には非常に役立つことがある。非常にローカルな観天望気もあるので、地元の人に聞くと良い。
  • <例>
    • 波状雲が出ると雨
    • うろこ雲が出ると翌日・翌々日は雨
    • 朝焼けは雨、夕焼けは晴れ
    • 日傘月傘が出ると翌日は雨
    • 星が激しく瞬くと風が強くなる
    • 早朝暖かいときは雨
    • 朝、東の風に雲があると天気が崩れる
    • 朝、西空の虹は天候悪化の前触れ
  • <突風の前兆>
    • 西に入道雲や稲光が見える
    • 西の水平線が凹凸している
    • にわか雨が降ったり止んだりする
    • 急に気温が低下する

4 気象情報入手の方法

  • (1)テレビ、ラジオ、新聞等の天気予報
  • (2)電話「177番」、海上保安庁によるテレホンサービス
  • (3)インターネットの各種のウェブサイト
  • (4)NHKの気象通報、漁業気象通報