沿岸における航法 | 学科  ボート免許の取り方 

2-2 沿岸における航法

1 針路と進路
(1) 針路
船が船首を向けて航行している方向(船内の操縦用コンパスの指している進行方向)を針路という。
(2) 進路
船は、船首が向いている方向に航行しながら風や潮流等に流される。風や潮流の影響をうけ実際に進んでいる方向を進路という。
(3)針路の決め方
船首を向けて航行している方向(針路)と実際に進んでいる方向(進路)には誤差が発生する。したがって、目的地に向かうときは、風向や風力、潮流等の流速や流向を加減して針路を決定する。
2 速力
速力とは、距離/所要時間であるが、海図上での距離は「海里(マイル)」で表す。距離の測定は、海図上の2点間の距離をその地点の真横の緯度尺で測定する。緯度1分が1海里であり、1,852メートルに相当する。
船の速力は、一般に「ノット」で表わすが、1ノット(kt)は1時間に1海里航行する速力をいう。したがって、距離(海里)/所要時間=速力(ノット)となる。
速力には対地速力(車のように大地に対してどれくらいの速さで動いているか)と対水速力(水面に対してどれくらいの速さで動いているか)があり、風や流れがあると一致しない。
3 船位測定
コンパスで海図に記載された顕著な動かない物標の方位を測定すると、海図上に物標の方位線を引くことができる。測定者は必ずこの線上に位置するため「位置の線」と呼ぶ。位置の線を2本以上測定すれば、その交点が船位となり、2物標の方位を測れば船位が測定できる。実務的には、測定誤差を考慮して3物標を使用するが、それぞれの位置の線が2本の場合は約90度、3本の場合は約60度に交差する物標を測定する測定した方位を、コンパスローズを利用して海図上に記入し船位を決定する。位置の線が3本の場合、一点に交わらず小さな三角形(誤差三角形と呼ぶ)ができるが、この場合三角形の中心を船位とする。
4 重視線
2物標が1直線に重なって見える方位線を重視線(トランシット)といい、位置の線として利用できる。また、重視線は、船首目標や変針目標としても活用できる。