第2課 航海の基礎
2-1 航海計器
- 1 磁気コンパス
- (1)コンパスカードの読み方
- 磁気コンパスには、方位を描いたコンパスカードがあり、これを読みとることで針路や方位を測定する。読み方は2通りあり、北を0度として右回りに1周を360度とする360度式と、円周を32等分し、1等分を1点とする点画式がある。
- 方位 360度式 点画式
- 北 000゜ N
- 北東 045゜ NE
- 東 090゜ E
- 南東 135゜ SE
- 南 180゜ S
- 南西 225゜ SW
- 西 270゜ W
- 北西 315゜ NW
- (2)偏差(バリエーション)
- 磁石が指す北(磁北)と地球の真の北は同じではない、従って地球の北極と南極を結んだ線(真子午線)と磁石の指す北極と南極を結んだ線(磁気子午線)の間にはある角度が生じる。これを「偏差」といい、磁北が真北より東にある場合を「偏東偏差」、西にある場合を「偏西偏差」という。日本近海は5゚~8゜の偏西偏差があり、偏差は場所や年月によって変化する。
- (3)自差(デビエーション)
- 磁気コンパスは、鉄器類の磁気の影響を受けると狂いが生じ、磁北を指さずに東西どちらかにずれる。このずれを「自差」という。したがって、磁気コンパスは鉄器類などの磁気の影響を受けにくいところを選んで設置する。
- (4)コンパス誤差(コンパスエラー)
- 偏差と自差を合わせたものをコンパス誤差といい、コンパス誤差は、真北と磁気コンパスの示す北との差になる。方位測定では、磁気コンパスで読みとった値にコンパス誤差の改正をしなければ正確な方位とはならない。
- (5)コンパスローズ
- 海図には、航海の指針として真北及び真方位、磁北及び磁針方位、偏差及び偏差の年変化(年差)を記入した「コンパスローズ」が描かれている。
- 2 GPS
- GPS(グローバル・ポジショニング・システム)は、人工衛星から発射される電波を受信して船位を求めることができるシステムで、天候や時間を問わず現在位置をほぼ正確(誤差数十メートル)に測定することができる。
- GPS受信機には、緯度経度のみ表示するものと海岸線や航跡が同時に表示されるもの、速力が測定できるものなどがある。いずれにしても、表示される緯度、経度を海図に記入して船位を確認する。目的地や変針点を入力するとそこまでの方位情報や所要時間などが表示される機種もあるが、必ず海図で障害物等を確認する。
- 3 簡便方位測定法
- 北半球では、アナログ腕時計の短針を太陽に向けると、12時と短針の中間方向が南となり、方向がわかる。

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